幼馴染の山吹さん 感想
- 2018/07/20
- 22:43

青春の呪いによって身体が透過してしまうようになった幼馴染の山吹さんを助ける物語。
第22回電撃大賞から拾い上げらしい。なんだ拾い上げって…賞を取らなくても編集の目に止まった作品は出版出来るらしい。そんな制度あるのか。よくわからんけど応募総数4580作だからまあ凄いんだろう。大賞で300万円ってすげえなアスキーメディアワークス。
著者/道草よもぎ イラスト/かにビーム
あらすじ
青葉喜一郎はゴミ捨ての帰り、幼馴染で自他共に認める世界一可愛い山吹灯里が告白されている現場に居合わせてしまった。灯里がフるとこまで物陰で見ていた喜一郎はおかしな現象が起きている事に気づく。それは灯里の口から黒い雲のような物が出ている事だった。灯里もそれに気づき怯え出すと同時に黒い雲が喋り始める。「貴様は人の感情を集めすぎた。呪いを受けてもらう」いても立っても居られなくなった喜一郎は飛び出して雲に解呪する方法を聞くとこれから与える試練をクリアしろというものだった。灯里は現実逃避しようするが自分が物体に触れられなくなっている事に気づき…
自称世界一可愛い山吹さんが可愛いかったです。イチイチ可愛いかったです。自分の可愛さを認めつつも他人を見下したりお嬢様キャラでも無いのが良かった。
そしてことごとく山吹さんへの対応をやらかす主人公。鈍感というかマイナス思考系の主人公って奴ですね。卑屈な主人公を見てイライラするのは物語の中で現実でウジウジしている誰かを思い出すからなんだろうか。物語に自己投影してるとは思ってないけどそういう事なのか。
卑屈な主人公にありがちな「自分が一緒だとヒロインの評判が悪くなる」って結構アレだな。行動の理由をヒロインのせいにしてるし自意識過剰だし。周りでピーチクパーチク言う奴どうせ嫉妬だし。
ヒロインが周りから見えなくなる某作品は凄い好きだけどこっちのシチュエーションも結構良かった。もうヒロインの一部が消えれば何でもいいまである。
基本的に喜一郎と山吹さんと小春しか出てこないし余計なもんが無かったのは良かったけど逆にあの登場数なのに森園さんとか先生のイラストは必要だったのか。マジで出てこなかったぞ。