幸福ロケット 感想
- 2018/07/24
- 23:52

クラスで八番目に可愛い女子香な子と深夜ラジオが好きな男子コーモリの物語。
2005年出版の作品。どこで知っていつ買ったのか全く覚えてねぇ…基本的に文庫しか買わないのに単行本なのもなんでだ…
著者/山本幸久 イラスト/東ちなつ
あらすじ
山田香な子は自分の名前と誕生日と両親が仲良すぎるのがちょっと嫌な小学生5年生。香な子は学校で隣の席に座る男子のコーモリこと小森と少しづつ仲良くなっていった。
ある日、香な子はお嬢様軍団のボスである町野さんに呼び出され何事かと向かうと「自分は小森くんとデートしたいから手伝って欲しい」という旨を伝えられる。香な子は町野さんの頼みを安請け合いしてしまい…
何か泣きそうになったぞ。小学生の話だけど読後に深呼吸したくなる。あ〜ノスタルジ〜。でも確実に小五の頃ここまで大人じゃなかった。仮に小学生の頃に読んでもよくわからないんじゃないかと思う。
小学生の頃を思い出した。学校が世界の全てに感じられて楽しい事が有るとずっと学校があればいいと思って辛い事があると何かも嫌になって。
異性と会話したらもう絶対茶化すし茶化されるし便所の個室に入ると晒すし晒れるし今考えると常に死と隣合わせだな小学生。デッドラインが低過ぎる。便所行っただけでアウトとかブラック企業もビックリだろ。あれ無くすにはもう男子便所を全部個室にするしかない。
何で小学校ってあんな楽しかったんだろうか。悩みが無かったから?いや悩みはあった。しょうもない奴が多分。昔の自分に未来は果てしなく暗いしどんどん身動き取れなくなるんだから今を全力で楽しめと勇気付けてあげたい。
何気なく告白するコーモリカッコ良すぎだろ…何だこの小学生。俺もいつかさらっと告白してさらっとスルーされよう。
町野さんもお嬢様キャラに見えて無駄にストイックだしラストカッコ良いし。この作品に出てくる小学生やべえな。
香な子コーモリの二人は未来で仲良くなっていて欲しいな。
親の仕事、プラネタリウム、何故か気になる異性、イジワルな同級生、親戚のおじさん、先生の素顔、両親の本音、塾、女子の前でキャラが変わる男子、確実に流れる時間、全てが一冊に詰まっている素晴らしい作品だった。
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