ボクらのキセキ 感想
- 2018/07/27
- 22:54

冗談で言った筈のイタズラ電話の内容が次々と本当になっていく青春ミステリー。
言霊というのは精神なのか信仰なのかよくわからないけどそういえばそんなのあったな。毎日3億当たると唱えれば宝くじは当たるのだろうか。
言霊とは違うけれど大々的に宣言する事で自分を縛ってプレッシャーをかけて実現させるというのはいいと思う。
著者/静月遠火 イラスト/古夏カラス
あらすじ
お調子者の波河久則は仲間の赤城と青田と拾った携帯電話でイタズラ電話をかけていた。久則は未来人を名乗り「僕と君は一緒になってはいけない 一緒になると周りで色にまつわる不幸な事件起きる」と顔もわからない相手に話して遊んでいた。
ある日、久則は一目惚れした相手である三条有亜を塾まで追っかけていると塾の階段から黄色のコートをきた女子が落ちてきて場は騒然となる。そして、黄色い服の人が階段から落ちるというのは久則がかけたイタズラ電話の内容と合致しており…
中盤ぐらいまでは正直あまり盛り上がりもなく淡々としてたけれど正臣が足を骨折した当りからのスピード感はよかった。ラストの狂気はビックリ。
ミステリーなのか。サスペンスなんじゃないかと思ったけど違うのかな。ミステリーとサスペンスの違いがよくわからんけど。
ポルターガイストなのかSFなのかどういう風に終わらすのだろうと思ってたけどまあ現実的なとこに落とし込んだなと。どちらかに振り切ってもよかったかもしれないけれどそしたらそしたで「えー」とか言いそう。
ラストを知らないからこそから楽しい作品であってラストを知ってからもう一度再読したくるタイプの作品ではないなと思った。
3人の中では正臣が1番面白いキャラだったのは間違いない。頭がキレてアドバイスくれるキャラはだいたい好き。
もののけ姫に出てくる白くてカラカラ言うやつも言霊って名前だと思ってたけど違った。