ペンギン・ハイウェイ 感想
- 2018/08/12
- 18:57

突然街に現れたペンギンの謎の解明しようとする少年と不思議なお姉さんのひと夏の話
映画化するのを全く知らなかった。CM見てビックリしたわ。まあ実写は合わなそうだしアニメで正解なんだろう。実写で実物のペンギン使ったら色々問題になりそう。
読んだの前すぎて細かい内容をほとんど覚えていないけどとんでもない喪失感を感じたた事だけは覚えている。
著者/森見登美彦 イラスト/ くまおり 純
あらすじ
宇宙も生き物も海もロボットも歴史も読書も好きな小学4年生の少年アオヤマ。
5月のある日、アオヤマは妹と一緒に小学校に登校している途中、空き地に居る筈の無いペンギンを発見する。ペンギンは日を追うごとに増えるがどこからか来てるのか誰もわからなかった。
アオヤマにはとても仲の良くしてもらっている歯科医のお姉さんがおり、彼女とはチェスをしたり色々な事を話す仲だった。
ペンギン調査をしていたある日、アオヤマはお姉さんと偶然会う。お姉さんは実験と称してコーラの缶を投擲するとコーラの缶がペンギンに変質するという奇妙な現象が起こる。そして、お姉さんは「この謎を解いてごらん。」というのだった。
記憶に間違いがあった。喪失感でもあるけどこれは違う感情のような気もする。とりあえず鼻の奥がつーんとするしTシャツの袖が濡れている。いやそれにしても最後の文はズルすぎませんか。映画はどうなんだろう。文字で見るのと映像で見るのではどちらか響くのかわからないけど映画でも小説と同じように最後の描写が響いたら今と同じような状況になる気がしてならない。映画館で泣きたくねえなぁ…
年の差って切ないなって思う。どう足掻いても埋められないから。同じだけ進んでも相手も同じだけ進むし。光の速度で進んでくれ。
出てくる人物が皆魅力的だったな。アオヤマ君とお姉さんは勿論、アオヤマ君の両親、ウチダ君、ハマモトさん、スズキ君。クライマックスのスズキ君は映画版ジャイアンかよ。アオヤマ君も賢いけどアオヤマ君のお父さんも聡明すぎるだろ。
世界は理不尽と知りたくない事で溢れてるけど同じくらい可能性も溢れてるんだよな。だからアオヤマ君が世界の果てに辿り着く未来もあって欲しい。
怒りそうな時でもおっぱいの事を考えると心が平和になるらしい。すげえなアオヤマ君。俺もアオヤマ君見習って今度からそうしよう。
ペンギンが出てくるSF小説なんだけどどこまで行ってもアオヤマ君とお姉さんの話だよなぁ。舞台が夏だし夏に読むのに合ってる作品だった。映画どうしようかなあ。