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やくしょのふたり 感想


 3年目の出向社員が巨悪企業と戦うライト文芸

 主人公が実社会で巨悪と戦うライト文芸って珍しい気がする。半沢シリーズみたいに一般文芸ならむしろ多そうだけど。
 

 著者/水沢あきと イラスト/人米

 あらすじ
 東実電器入社3年目の矢田聡司は、官庁の消費者省に出向が命じられる。3年前、東実電器は欠陥隠しから事件を起こしておりその社員が消費者の安全を考える消費者省に行くのは気が重かった。
 矢田は出向初日、電車で痴漢を間違われた所を鏑木という女性に助けてもらう。しかし、鏑木は矢田が東実電器の社員とわかると不機嫌で素っ気ない対応にされるようになってしまう。その後、勤務地に到着すると件の鏑木が矢田の隣の席の人物だった。挨拶も無視され鏑木の対応に困惑していると室長に鏑木のパートナーになる事を命じられ…



 行政機関vs不正企業の戦い。メディアワークスってライト文芸に分類されると思ってたけど後半は中々ハードだった。実際のとこ企業の政治家ってどんぐらいくっついてんだろう。ガチガチに癒着してたらよっぽどの事無いと暴くとか無理だよな。リークしようとしたら悪を暴くどころか謎の自殺するまである。俺も天下りしてえなぁ。
 クライマックスはハリウッド映画のような展開だった。まーた日本の文庫小説がトム・クルーズ主演で映画化してしまうのか。 

 クールビューティー特有の方向音痴キャラ。逆説的に考えて方向音痴はクールビューティーにしか許されないのでは。めっちゃ方向音痴なんだが。
 
 リコールとかIoTとかCSRとか急激にビジネスワードが浸食してきた感がある。特に最近はソリューションって言っときゃそれっぽく聞こえるから困る。マジ最近クラウド上でソーシャルメディアをアウトソーシングしてソリューションでイノベーションだわ。ちょっと違う。

 タイヤ外れてリコール隠しの自動車会社とかあの会社を思い出すんだが?マジかよ四ツ葉自動車最低だな。三ツ星自動車とかにしたら直球すぎか。四ツ葉でも十分攻めてるけど。

 リコール隠し、事故による被害者の境遇、企業の社会的責任、などなどライト文芸であまり見れない分野の事が読めて面白かった。

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