シンデレラ・ティース 感想
- 2018/08/21
- 23:42

ハムスターって一応砂漠の生き物なんだっけ。かなり昔飼っていたけどアレは本当に可愛いと思う。でも小型生物特有の寿命の短さで2〜3年しか生きないのがなぁ。ペットは死ぬと辛すぎるから多分もう何か飼うことはなさそう。失いたくないものを失ってもすっぱり切り替えられる、切り替えたふりを出来る人はほんとに凄いと思う。
著者/坂木司
あらすじ
大学2年生の叶咲子は3年に備えて貯金する為に夏休み限定のアルバイトを探していた。そんな時に母から受付嬢のアルバイトを紹介され話を聞いてみると条件は問題無かった。しかし、実際に勤務地に行くと咲子の大嫌いな歯医者だった。そこの歯医者は叔父が勤務しておりトントン拍子で話が進みアルバイトする事になってしまう。
いやー面白かった。日常のミステリーってやつですな。日常と言っても歯医者に通う患者の日常だけど。何故か病院に押しかけくる患者の彼氏、電話だと丁寧なのに実際に通院するぶっきらぼうな老人、などなど。
歯医者なー。虫歯あるのわかってるけど放置してるんだよなー、こういうのって遅らせれば遅らせる程ヤバくなるんだよなー。治療が。「痛くしませんからね(大嘘)痛かったら手を上げてくださいね(治療を止めるとは行ってない)」何これデスコンかよ。行きたくねえ…そういや歯医者っていうけど大抵そこの医師じゃなくて医院を指す意味で使う事が多いけどなんかあるのだろうか。
歯医者嫌いの大学生が歯医者で一夏のアルバイト。出てくる歯科医院のスタッフが良い人しか居ない。こういうのをアットホームな職場というのだろう。
今回出てきた患者は何かしら虫歯以外の問題を抱えていたけどまぁ生きていれば何かしら問題は出てくる。何も問題無いと思って生きてる奴は問題を見ないふりをしてるか問題を認識出来てないだけだと思う。凄い偏見だぁ。
この小説では患者は自身の問題を理解していたけれど皆その問題については言い出せないでいた。誰にも迷惑かけないで1人で解決するのは素晴らしいと思うけど誰かに迷惑をかけてしまったならその時点で正直に相談するべきなのかもしれない。
やっぱり日常の謎の物語は面白い。特に医療の知識が皆無のせいでどの謎解きもなるほどとなってしまった。
全ての歯医者がこの物語のような患者第一の歯医者なら歯医者が苦手の人も減るんじゃないかと思った。