この終末、ぼくらは100日だけの恋をする 感想
- 2018/08/25
- 00:29

終末とタイトルにあるんだからアルマゲドンとかラグナロク系もしくは終末医療的な終末のどっちかだろう。大きい世界の終わりか小さい世界の終わり。
著者/似鳥航一 イラスト/shimano
あらすじ
人類は突然脈絡も無く人が消えるという現象に見舞われていた。事件性は無く、科学者も何が起きているのか証明する事出来ないがとにかく消失する。死体も見つからず全く何もかも不明の現象だった。
高校を卒業して1年ちょっと経ったある日、スクランブル交差点で悠木は高校時代に惚れていた凪に遭遇する。そこで悠木は凪に「100日間だけ同居しませんか」と提案される。詳しく話を聞くと凪の所も例の人が消失する現象のせいで労働力が足りないから住み込みで働かないかという事だった。失業中の悠木には願ってもない話で…
人が消失するからSFなのかとは思っていたけれど。SFを少し不思議と云う表現はあるけどこれはかなり不思議な感じだったなぁ。
この手の小説がいきなりファンタジー展開をぶっ込んでくるのは何となく読めてたし人が消えるのはジャブだと思っていたけれどそれにしてもラストは読めなかった。
フワフワした感じだった。別に悪い意味ではないんだけど。ペース配分的にオーソドックスにやるなら悠木が置かれてる立場を理解してからの描写をもっと増やせば良かったのにとは思った。唐突に来て唐突に終わった感がある。これがデウスエクスマキナか…多分違うな。
謎の少女の「首都に戻ると未来が変わるから首都に行ってはいけない」という伏線みたいなのはなんだったんですかね。意味深なまま終わったけど。
終末の話であって終末の話でもあったのは良かった。
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