廃駅の天使 -廃線上のアリス2nd 感想
- 2018/09/03
- 23:54

前巻、すれ違いや間の悪さによって東京から去る事を選択した芙美先輩の物語。
廃線も廃駅も近所に無いからわからんけど風景写真撮るならもってこいな構図ができそう。でも、1人で行くと結構怖そうでもある。
著者/マサト真希 イラスト/フカヒレ
あらすじ
遠峰谷晴は廃駅の写真を取るのが誰にも言えない趣味だった。その日も晴はカメラを持って駅に行って写真を撮ろうとすると無人の筈の駅で同年代と思われる少女を見つける。少女は思いつめた様子でホームから線路を見下ろしていた。晴は少女が自殺をすると思い、走って詰め寄ってみたが眼鏡を落としただけとの事だった。恥ずかしくなった晴はヤケクソに眼鏡に探すが今度は晴が電車に轢かれそうになってしまい間一髪で事なきを得る。しかし、晴は少女にビンタされ、少女は大粒の涙を流していた。そして新学期二日目、転校生として廃駅の少女が晴のクラスにやってきて…
春告久(はるつぐ)はぎりぎり読めるけど遠峰谷は知らん。遠峰谷と書いて「こだま」と読むのか…スマホで変換してもかけらも出て来ないんだがグーグルなんとかして。
前巻よりもストレートにラブコメしていたようなイメージ。しかし、前巻同様に主人公には重い過去がある。むしろ朗より重い過去。晴の過去は重いし春告久も過去が原因でわざわざ東京から転校した来た訳でもちろん重い。話がヘビー級。
相手を本気で思いやるからこそ傷つけないように踏み込む距離を測る描写は素晴らしいと思いました。これが青春。ズカズカ根掘り葉掘り聞いてくる奴ほんとアレ。
章のサブタイトルがいちいち不穏すぎてヒヤヒヤだった。「異変の兆し」と「現れる悪意」はやべえだろ。
晴の言動がいちいちカッコよかった。マジで孤高の狼…
いや〜死ねば覚悟が伝わるとかそうじゃねえんだよなぁ。死んだら全てが止まるという事をわかってない。残され方に最後に深く残るのは傷だしやっぱり自死は傲慢だわ。
最後に持っていった。ガッツリ持っていった。これなら番外編じゃなくてちゃんと廃線上のアリス2ndだ。このラストならここで完結だと思う。2冊で夏と冬それぞれ違った綺麗なボーイミーツガールが読めた。
廃駅の天使 -廃線上のアリス2nd- (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)
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マサト 真希 ポニーキャニオン 2015-08-03
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