幼なじみが絶対に負けないラブコメ 感想
- 2019/06/16
- 16:22
こういうタイトルの時に気にするのは、負けないというのはどういうことなのか。そして、そもそも幼馴染は誰なのか。数々の叙述トリックと数々のタイトル詐欺を食らったせいでかなり耐性が付いてきた。もはやアレルギーレベル。特に「絶対」というところが胡散臭い。そして、無駄に玄人ぶって外したら結構はずい。
個人的には幼馴染=負けというよりポニテ=負けというイメージが強い。幼馴染でポニテのヒロインが出てきたらそらもうアレよ。
著者/二丸修一 イラスト/しぐれうい
あらすじ
幼なじみの志田黒羽は俺のことが好きらしい。家は隣で見た目はロリ可愛。陽キャでクラスの人気者、かつ中身は世話焼きお姉系と文句なしの最強である。
……でも俺には、初恋の美少女で学園のアイドル、芥見賞受賞の現役女子高生作家、可知白草がいる! 普通に考えたら俺には無理めな白草だけど、下校途中、俺にだけ笑顔で会話してくれるんだぜ! これもう完全に脈アリでしょ!
ところが白草に彼氏ができたと聞き、俺の人生は急転直下。死にたい。というかなんで俺じゃないんだ!? 俺の初恋だったのに……。失意に沈む俺に黒羽が囁く――そんなに辛いなら、復讐しよう? 最高の復讐をしてあげようよ――と。
そういう終わり方かーい。というかこのラノベ1巻で完結じゃないんかーい。
1巻で終わらした方が流れとしては綺麗だと思いました。逆にここから続けるって難しくないですかね?
ラストまでの展開が凄くよかったから黒羽の最後の決断とか唐突に現れた新キャラとかちょっと強引だったように思えた。
今後も恋愛バトルするならあの2人が十分魅力的なんだから要らないんだよなぁ。だって、どう転んで最後に出てきた娘エンドはないでしょ。中弛みさせない為のテコ入れキャラはお腹いっぱい。
黒羽も白草も両方可愛かったし主人公の末晴も自分の気持ちに正直で凄くよかった。お姉さん路線で行きたい黒羽とそれを見透かした末晴が自爆し合うシーンが何回もあったけどどれもお気に入り。
こういうタイプの作品ってMF文庫とかそっち系なイメージが勝手にあったから電撃文庫で出たのはちょっと驚き。
タイトルは嘘じゃないけどやはり癖物な作品だった。