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今夜、世界からこの恋が消えても  感想

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 メディアワークス文庫の得意分野?の青春小説。  
 昨今の青春ラブコメブームなる前からメディアワークス文庫は鋼の意志で出版し続けてからね。その点、信頼にはおける。挿絵ないけど。

 なんでか知らんけど、この手の作品の表紙って群青色の景色の男女多くない?。この系譜どっから来てるんだろうか。

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 泣いた。普通に泣いた。ガン泣きだぞ。
 タイトルとあらすじから何とな青春感動系ではあるんだろうと予想してたし、むしろ、性根が腐っているので露骨に泣かせに来たりされると冷めるタイプなんだけど、泣いた。何なんすかこれ。



 青春小説のヒロイン、前向性健忘症多すぎ問題。
 パッと思いつくだけ3つぐらいの作品は浮かぶのは3つぐらい。…言うほど多くないな…おかしい、自分の記憶力の方が問題なのでは?

 パッと思いつく3つと比較しても読んで泣いた作品はこれだけだと思う。
 

 
 苛めを受けてる友達を守る為に身代わりになるぜ!
 苛めを止めさせる条件でよくわからない女子に告白する事になったぜ!
 何故だか告白がOKだったぜ!彼女は記憶が1日毎にリセットされる難病だったぜ!

 改めて導入部分だけ思い返して見ると、似たような設定の作品にいくつも遭遇しそうなコテコテの感じなんだけど。とにかくこの作品には裏切られた。起承転結の転が強すぎる。

 途中で上手くいきすぎだと思ったんだよな…とんでもない二段構成。
 「君の膵臓を食べたい」からやけに増えた、予想外の角度からぶん殴ってくる奴。どっちも、伏線はあるんだけど。
 

 透は本当に真織の事が好きで、真織の事を第一に考えていたからこその「願い」だったのだと思う。透は真織に出会えただけで救われていたのかもしれないけど、それでも。

 多分、ベストな形のハッピーエンドだったなら、深くは心に残らなかっただろうけど2人のハッピーエンドが見たかった。それぐらい、1日しか同じ時間を共有出来なかった2人に肩入れしてしまった。

 記憶という物が如何に人間の生活において基盤になっているか。だから、前向性健忘症がテーマにされやすいんだと思う。テーマにされまくってるからこそ、他との差別化が大事なんだけど、心に残ったね。ほんとに。


 ある日、突然起こる悲劇って生きていれば誰にでも起こりうる事なんだよなぁって。
 まさかそんな事…とか思って舐めて生きていると禄な事が起きない。
 中学の頃、2回も横断歩道で車と衝突してる俺か言うんだから間違いない。轢かれすぎだろ俺。青信号も横断歩道も信じるな。


 言い方は悪いけど、どこかで見た事あるような設定とスタートで、ここまで震わせられるとは本当に予想外。シンプルに読んで良かったと思える作品だった。


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