半分の月がのぼる空 2巻 感想
- 2020/07/09
- 20:19

半月の2巻。酒!タバコ!エロ本!暴力!
この巻を構成するパーツは大体これ。龍が如くかな?
この作品のバイオレンス描写は昨今のライトノベルでは中々出会えるものではない。
まず、暴力ヒロインという枠がどっかいったし、あんま過激な奴は今の読者が求めてなさそう。
「ストレスフリー!」を謳う作品が隆盛してる時代において、暴力ツンデレヒロインがメインを張る作品なんてほんとになさそう。ツンデレはツンデレといいと思うんすよ僕は。
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夏目ってこんな序盤からでてきたんだっけ?まだ二巻だぞ
中盤くらいからの登場だったと思ってたのに俺の記憶も中々宛にならない。
当時、裕一に感情移入していた自分にとっても夏目は明確に敵として映っていた筈。そして、何年振りかに読んでもやっぱり敵だった。
どういう事なの…まるで精神が成長していない。 つーか、こいつ何?成人してる癖に高校生の恋路にねちっこい嫌がらせとかほんとなんなん?おぉん?
夏目に対しての印象は夏目の抱える背景について、全く覚えていないのが原因だと思う。ほんとに覚えとらん…
大事な人を病気で失ったことだけは覚えてるけど、あとのディティールは何もわからん。最早ディティールレベルじゃない。夏目って誰?
でもまぁ、それでも肝臓の病気の患者に酒を飲ませてボコボコにするのは絶対にやりすぎなんだよなぁ。
そして、ボコボコにされてようやく自覚する裕一のポンコツさ。このポンコツ加減がやっぱり素晴らしいと思う。無力なりに、学習して、意識して、成長する主人公。今のところは…あんまり成長してないですね。
裕一のエロ本コレクションが里香にバレるエピソード。時代を感じる。
まだ、少しはコンビニで売ってるような気もするけど、エロ本って絶滅危惧種に指定されてるし。ベッドの下のエロ本がバレるなんてコテコテのイベントはもうどこにも無いのかもしれない。何だこのノスタルジー。
里香は自分の残りの時間を自覚している癖に不器用すぎる。わかっているのに裕一にツンツンして、それを後悔して泣いちゃうとか最強すぎる。やっぱりツンデレ再ブームしろ。
ヒロインの「死」が近くまで迫っているのに、ストーリーが重くならない。それでも、ふいに「死」が傍にいる事を意識させられてハッとしてしまう。素晴らしい塩梅。そして、ちょっと怖い。