傲慢と善良 感想
- 2021/03/22
- 21:44

辻村深月さんの作品は「スロウハイツの神様」と「島はぼくらと」ぐらいしか知らないから、どちらかと言えばにわか勢に該当する。かがみの孤城は読んでないんだよなぁ。読もう読もうと思って早四年。最近、時の経過スピードに追いつけない。もう、2021年とか地球の自転が早まったとしか思えない。
スポンサーリンク
傲慢と善良 感想
ストーカー被害を訴えていた婚約者が失踪、婚約者を探している内に気付く真実。
一見、恋愛ミステリーのように見えて、そうではないと思えた作品。圧倒的な恋愛小説と言われればそうなんかもしれん。個人的には人文学とかそっち系のようにも思えた作品。
相手の本質を見据えて生きていく人。内面の深い所まで、見ようとする人。
そういう事が普段からの思いやりとかそういう所に繋がるんだろうけど、皆さんそこまで考えて生きているんです?よく知りもしないで決めつけるというのはそれはそれで事故りそう。
自分は知らない人、大切な人、嫌われたくない人と思った人には誠意を尽くそうとしている人けど、この時点で浅はか過ぎるんだよなぁ…一方的な感情だし。
「皆さん謙虚で自己評価が低いのに、自己愛だけは強い。傷つきたくない。」
ここの文を読んで、心がザクザクにされた気分になってしまった。恐ろしい作品だと思う。自分が謙虚かどうかは怪しいが。謙虚を自称する人間なんて大概謙虚じゃないし、むしろ開き直って偉ぶるやつの方が謙虚なまである。
謙虚な事と自分が傷付かない為に予防線を張る事は実際にやってる事自体は凄く近いように見える。しかし、両者の本質は真逆に近いという事を心に刻んでおきたい。
2章の結婚相談所の魔女のセリフがイチイチ恐ろしい。こちらの自尊心を見透かされているような感じがした。
最近しょっちゅう取引先の人に「色んな事を考えてるんですね(余計な事ばっかり考えてんな)」と皮肉をかまされているのに。また、考える事が増えてしまう。
相手に点数を付けるなんて傲慢過ぎると思うのに自分も知らず知らずの内にやっていると思うと胸がぐるじぃ。
好きな人、嫌いな人、どちらでもない人。自分の中にあるこの3パターンの人たちは、知らず知らずの内に点数を付けて、カテゴライズしていたのだろうが。
人と人を比較してしまう時点で自分は傲慢でそれは罪なんだろう。
大人しく生真面目な人は人生経験が薄く、軽薄な人間は人生経験が豊からしいけど、人生経験ゴミでアホみたいに軽薄な自分はなんなんですかね…
色んなキャラから見える真実の像が違う。
架、お見合い相手、真実の親友、真実の姉、架の女友達、相談所の魔女。
十人十色のように見えている真実が違うのが面白かった。そして、誰もが真実の一端はちゃんと理解していて、一端しか理解していない。
婚約相手ですら、正しく理解できないと言うなら、相互理解なんてありえるのだろうか。それとも婚約ってイメージよりも軽いものなのだろうか。知らんけど。
善良なふりをして、浅はかな思いやりを相手に押しつてけて、実態は傲慢に陥る。どんな事があってもあの人だけにはそれをしてはならないと心から思った。
ストーカー被害を訴えていた婚約者が失踪、婚約者を探している内に気付く真実。
一見、恋愛ミステリーのように見えて、そうではないと思えた作品。圧倒的な恋愛小説と言われればそうなんかもしれん。個人的には人文学とかそっち系のようにも思えた作品。
相手の本質を見据えて生きていく人。内面の深い所まで、見ようとする人。
そういう事が普段からの思いやりとかそういう所に繋がるんだろうけど、皆さんそこまで考えて生きているんです?よく知りもしないで決めつけるというのはそれはそれで事故りそう。
自分は知らない人、大切な人、嫌われたくない人と思った人には誠意を尽くそうとしている人けど、この時点で浅はか過ぎるんだよなぁ…一方的な感情だし。
「皆さん謙虚で自己評価が低いのに、自己愛だけは強い。傷つきたくない。」
ここの文を読んで、心がザクザクにされた気分になってしまった。恐ろしい作品だと思う。自分が謙虚かどうかは怪しいが。謙虚を自称する人間なんて大概謙虚じゃないし、むしろ開き直って偉ぶるやつの方が謙虚なまである。
謙虚な事と自分が傷付かない為に予防線を張る事は実際にやってる事自体は凄く近いように見える。しかし、両者の本質は真逆に近いという事を心に刻んでおきたい。
2章の結婚相談所の魔女のセリフがイチイチ恐ろしい。こちらの自尊心を見透かされているような感じがした。
最近しょっちゅう取引先の人に「色んな事を考えてるんですね(余計な事ばっかり考えてんな)」と皮肉をかまされているのに。また、考える事が増えてしまう。
相手に点数を付けるなんて傲慢過ぎると思うのに自分も知らず知らずの内にやっていると思うと胸がぐるじぃ。
好きな人、嫌いな人、どちらでもない人。自分の中にあるこの3パターンの人たちは、知らず知らずの内に点数を付けて、カテゴライズしていたのだろうが。
人と人を比較してしまう時点で自分は傲慢でそれは罪なんだろう。
大人しく生真面目な人は人生経験が薄く、軽薄な人間は人生経験が豊からしいけど、人生経験ゴミでアホみたいに軽薄な自分はなんなんですかね…
色んなキャラから見える真実の像が違う。
架、お見合い相手、真実の親友、真実の姉、架の女友達、相談所の魔女。
十人十色のように見えている真実が違うのが面白かった。そして、誰もが真実の一端はちゃんと理解していて、一端しか理解していない。
婚約相手ですら、正しく理解できないと言うなら、相互理解なんてありえるのだろうか。それとも婚約ってイメージよりも軽いものなのだろうか。知らんけど。
善良なふりをして、浅はかな思いやりを相手に押しつてけて、実態は傲慢に陥る。どんな事があってもあの人だけにはそれをしてはならないと心から思った。