琥珀の秋、0秒の旅 感想
- 2022/09/15
- 20:56

春夏秋冬の秋の題名。
次は冬かな知らんけど。
この作者の作品の登場人物は中々のヘヴィな要素を抱えてる事が多い。特に前作のヒロインは境遇がエグすぎてもう全部持っていったよね。
兄貴が妹のバイト代使い込むは殴る蹴るのバイオレンスだわ外面良くて誰も信じてくれねえわみたいな感じだった気がする。
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琥珀の秋、0秒の旅 感想
え、これで終わり?どういうことだったの…
2人の旅がメインだから東京に辿り着くけたという点だけ見れはこれでいいのか?
それにしてもアッサリしすぎでは。これは、何かの暗喩なんだろうか。
いやまぁ、どんなに嫌でも明日はやってくるし、人生ってどうしようもないくらい悩んでいた事が意外とあっさり解決する事は多々あるとしても、小説でそれをやられても…
止まってた理由はまあいい。時間が動き出す理由もいい。井熊はどうやってあの止まった状況から動き出したんだ。井熊の陥った状況から希望を見出すのはまあまあシンドイっすよ。
ラブホのおっさんもどうなったのか謎だし。
時間が動き出してからの描写が少なすぎてなんもわからん。
置かれた深刻な状況からどうやって希望に辿り着くのかが見たかったけれど、それは叶わなかった。
麦野の問題も解決したってことでいいの?永井君と親しくなれたのは井熊と旅したからって事なんだろうけど、井熊に触れられるようになった訳でもないし。
時間の停止した世界、2人の出会い、それぞれの抱える問題、北海道から東京まで徒歩での移動、構成する要素はどれもワクワクするもので終章に至るまでとても楽しかっただけに、最後のアッサリ感がピックアップされてしまい、後味のしない作品になってしまった。