優しい嘘と、かりそめの君 感想
- 2022/12/27
- 19:28

電撃文庫の新作
新作を読むにしても、最早あらすじすら読まなくなった今日この頃。もう表紙しか見ない。
本当に表紙しか見てない。せめてあらすじぐらいは読んだ方がいいと思います。
メインヒロインっぽいキャラクターが夕暮れに涙流す表紙とか絶対好みだろ…内容知らんけど。
スポンサーリンク
優しい嘘と、かりそめの君 ネタバレ注意
虚偽の噂を流されクラスで孤立する主人公藤城遠也。原因不明の超常現象によって主人公以外の人間からは見えなくなってしまった先輩ヒロインの夕凪茜。これもう半分青ブタだろ。まあ、同じレーベルだからセーフ。
各キャラ主体の物語ではなく、主人公がひたすらに主人公するストーリー。なので、可愛いヒロインだけが見たい人はちょっとアレだろう。逆に泥臭くてもヒロインを助ける為に奔走する主人公が見たい人は読んだ方がいい作品。青ブタ程、ヒロインにインパクトは無い。主人公に熱さはある。本当に。
自分は完全にフラットな状態で読んだお陰ですんなりと入ってきた。何故ならあらすじを読んでないから。やっぱり先入観を捨てるためにあらすじ読まないのは正解だったかー。
茜先輩が他の人間から見えなくなってしまい、尚且つドッペルゲンガーまで出現してしまう訳なんですが、このドッペルゲンガーの茜さんがまあ何というか非の打ちどころの無い茜さんなんですよね。皆の思い描く理想の存在として具現化しているから当たり前って言えば当たり前なんだが。だから、本物の茜先輩から見ると偽物になっちゃうけど、ドッペルゲンガーに悪意が無かったのがなあ。
悪い事をしていないのに世界から追い出されて消されてしまうのはなんだか気が重い。まあ、そこに関しては本物の茜先輩も同じなんだが。物語の世界では勧善懲悪であってほしいと思ってしまう。
題材と展開は好みではあったけど、やっぱり茜先輩の皆想いのいい先輩というキャラクターが薄口だったかなあと。ここに何かスパイスがあればイメージが変わったと思う。
湖の水面の様な作品だった。