それを愛とは呼ばず 感想
- 2018/04/20
- 18:07

54歳と29歳。共に仕事を失い傷心気味の時に出会ってしまった男女。愛ってなんなんですかね。
著者/桜木紫乃
あらすじ
伊澤亮介は「いざわコーポレーション」の副社長として勤めていた。
ある日、妻で社長の章子が交通事故で意識不明の知らせが亮介の元に入る。頭部を強く打っており目を覚ます確率は低いという。途方に暮れるのもつかの間で義理の息子が会社の経営権を握り亮介を会社から追い出す形で左遷されてしまう。
白川紗季はタレント卵で芽が出る事を夢見てストイックに生きてきた。しかし、紗季は29歳という年齢のせいで事務所から契約を打ち切られてしまう。タレント業だけでは食べていけなかった紗季はアルバイトでホステスの仕事もしていた。
契約を打ち切られたその日、客としてやってきた亮介と出会った事で二人の人生は大きく動く。
タイトル見て好きなのに恋心に気付かない的な話だと勝手に思ってたら全然違ったぜ。
ちょっと唐突でびっくり。前情報一切無しでそんな話だったとは知らなかった。確かに亮介は一旦距離を置こうとしてはいたけれど。亮介は少し気付いていたけど流されてる部分もあったよなぁ。静かな狂気って気付かないもんなんすね。
振り返ってみると春奈を理解していた時点でおかしかったのだろうか。うーん、理解力ある人物というかその場に合わせる能力があるだけだと思ってたけど違ったみたいですね…小木田達にあてられたんだろうけど流石にこれは予想出来ない。
愛って結局どこまで行っても自己満足なんじゃねって思う時はあるけどこれは愛に分類されるとは思いたくない。
読み終わった後にタイトルを見返すと「ナルホドォォォッッッッ!!!」となる作品。
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