僕の好きな人が、よく眠れますように 感想
- 2018/05/13
- 17:43

大学院生の同士の不倫小説。不倫小説特有のドロドロは全然ない。されど不倫。
著者/中村航
あらすじ
主人公、山田の所属してる大学の研究室に北海道から研究員が1年の期限付きでやってくる。小柄な女性で斉藤恵といい学生ながら既婚者だった。山田は恵が既婚者と知りながらもどんどん惹かれていってしまう。
ある日飲み会の帰り道、酔った山田が「好き」と溢しまうとなんと恵から驚愕の返答が来て…
そういや浮気と不倫が何が違うんだぜ?と思って調べたらどうやら当人の本気度が問題らしい。文字通り浮ついた気持ちで一晩程度の関係なら浮気。結婚してるにも関わらず別の相手に本気で入れ込んでしまうと不倫になるらしい。じゃあやっぱりこれ不倫小説ですね…
よく言う恋の絶頂期の期間の描写のモリモリ。全編を通して倫理に背いてない普通の恋愛小説のようだった。たぶんだけれど二人が学生という身分だったのと恵の夫が全く出てこなかったからだと思う。仮に恵の夫が研究室に怒鳴り込んで来てたとしたらそれはもう雰囲気やべえよ。
どんなにバカップルみたいな事してもまぁ不倫に違いないんだけど。
山田の人生の先輩的な木戸先輩が良かったな。生き方がロック過ぎる。木戸先輩曰く恋は寸止めが美しいらしい。まあやっぱ既婚者に踏み込んだら線は超えてるよなあ。
甘々な不倫小説という新しい感じだった。