やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。8 感想
- 2018/06/30
- 21:21

8巻。表紙が可愛い生徒会選挙編。そして人気の一色いろはの本格的な登場。いろはす〜。
本棚にナチュラルに特装版と通常版があってちょっと引いた。過去の自分の俺ガイルモチベに。こいつ特装版ある奴だいたい通常版と両方買ってますよ!
当時一番嵌ってたのは間違いないし再読してたらやっぱこのシリ面白いってなったしいいか。
著者/渡航 イラスト/ぽんかん⑧
あらすじ
修学旅行が終わりどこかおかしい比企谷。自分の行動はいつもと変わらない筈だと信じて登校する。雪ノ下も由比ヶ浜も比企谷にどこかぎこちない。そんな奉仕部に新たな依頼がやってくる。
依頼主はサッカー部のマネージャーで1年生の一色いろはだった。一色の依頼は生徒会選挙に勝手に立候補されたのでどうにか選挙で落ちるようにして欲しいというものだった。
雪ノ下は平塚先生に奉仕部全員が同じ方向に進む必要が無いことを確認すると比企谷とは違う解決方法を探すと宣言し…
出版された当時、確か読み終わっても凄くモヤっとしてた記憶がある。7巻の終わり方がスッキリしなかったから勝手に8巻はカタルシスバズーカだと期待してたら解決するどころかモヤっとボールバズーカだったし。つまらなくてモヤっとしたんじゃなくてラストが残酷で続きが気になって仕方なくてモヤっとした。シリーズ物が好きなのに複数巻に跨ぐ話がちょっとアレ。読み終わった後は複数巻のがカタルシスバズーカなんだけどいかんせん待つ時間ガガガ。あー、でも待つ時間含めてカタルシスか。
なんていうかシンプルに8巻面白かった。こんな面白かったっけ。6巻とか9巻みたいなわかりやすい感じじゃないけど葛藤し続ける心理描写が面白い。
モノローグに小ボケは入らないし戸塚が出てきても由比ヶ浜が近づいても大して反応しない。全然違う作品みたいだぁ。いつものモノローグに戻るのは残り10%ぐらいだし。
何かを守る理由にスパーんと自分の感情を基因にするのは駄目なんですかね。駄目なんだろうなきっと。
いつもと同じだ筈だと自分で確認してる時点でいつもと違う。それを意識するとスパイラルにハマる。前にあった比企谷のモノローグ通りになっとる。
この巻で重要な雪ノ下の「わかるものだとばかり、思っていたのね……」というセリフは生徒会長やったぐらいで奉仕部は壊れないしどこかで2人は自分を信じてくれている的なとこから来てると思ってるんだがどうなんですかね。完結したら公式解説本を出すべき。手記とか手記とか。解釈は人の数だっけあっていいと思うけど正解は正解で欲しい。でもやっぱり出たら公式発表が全てになっちゃうんだろうなぁ。
8巻は比企谷が自分の中にあるものを自覚しつつある転換期だったのかもしれない。後々問題になってくる「本物」についてもここで大きく出てたんすねえ。
表面上は何も問題無いが実際は別物になってしまった奉仕部。本来比企谷も雪ノ下も忌み嫌っていた上辺だけの馴れ合いの関係。次の展開を知っててもわくわくするぞ。